歩いたら休め

なんでこんな模様をしているのですか?

【メモ】ATNDをスクレイピングして、勉強会コミュニティにおけるダンバー数を分析したい

様々なSNSが勃興している現在、1000人を超える人と「友人」として繋がっている人もよく見かけます。しかし、SNSで10人の家族や親友と繋がっている人と、名刺交換代わりにアカウントを紹介し、1000人の取引相手と繋がっているビジネスマンの「友人関係」を同じものとして扱うことには違和感があるでしょう。

ところで、人間は何人の友人と親しく接することができるのでしょうか?イギリスの人類学者であるDunber(1990)によるとそれは約150人(100-230人)であるそうです。経営の分野でも組織の人数が150人を超えると構成員のモチベーションが下がると言われてるそう。

 分かりやすい説明が以下のブログに書いてあります。


POLAR BEAR BLOG: Robin Dunbar、「ダンバー数」の存在をソーシャルメディア上でも主張

ダンバー数という概念があります。最近ソーシャルメディアを語る際に引用されることがあるので、耳にしたことがある方も多いと思いますが、以前書いたエントリから引用してみましょう:

Twitter の Dunbar's Number (シロクマ日報)

Dunbar's number, which is 150, represents a theorized cognitive limit to the number of individuals with whom any one person can maintain stable social relationships, the kind of relationships that go with knowing who each person is and how each person relates socially to every other person.

ダンバー数とは、安定した社会的関係を保っている集団(構成員がお互いにどんな人物で、社会とどのような関係を持っているかを理解している)の構成人数に対する理論上の上限のことであり、その数は150である。

 


ダンバー数とソーシャル時代の人間関係の変化【湯川】 | TechWave

 そこで38種類の猿の仲間を調べみた。そうすると、この3つの要素に相関関係があったという。毛じらみを取る時間が長く、一緒に生活するグループが大きな猿の種類ほど、脳が大きいのだという。

 集団生活をするのには、頭脳を使わないといけないのではないか。集団生活をすることで頭脳が発達するのではないか。同教授はそう考えた。反対に脳 の大きさから集団生活のグループの大きさを逆算できるのではないか。そう考えたダンバー教授は、この猿のデータを人間に当てはめてみた。人類の平均的な脳 の大きさからすると、グループの大きさは約150人ということになった。
 実際に人間は、150人のグループで生活をともにするのだろうか。現代でも主に狩猟生活をする部族の調べたところ、グループの規模は150人前後のとこ ろが明らかに多かった。先進国でも、アンケート調査した。「互いに友人、知人と認識し合っている人は何人くらいいますか」と聞いたところ、これも約150 人だった。

 

また最近、大きい勉強会と小さい勉強会で、参加者のモチベーションというかインセンティブというか、そういうものが違っている気がしています。(個人的にセンパイと話していて思ったことなんですが)大きい勉強会は能動的に「何かを学習する」ために参加しているというより、やや受動的に「新聞を読む(何かおもしろいアイデアがあればいいな〜)」感覚で臨んでいる気がしています。

ということをなんとなく考えていた中、大きい統計解析の勉強会であるJapanRに行きたかった(ついでにフリークアウトの社内を見てみたかった)のに日程的に無理だったことTwitterで愚痴っていたとき、@gg_hatanoさんからいいアイデアを頂きました。

 ここでダンバー数を踏まえると、次のような仮説が考えられます。

  1. 小さい勉強会ではフォロー/フォロワー関係のネットワークが密に繋がっている(完全グラフに近いか、ほぼ全員と繋がっているハブがある)。
  2. 大きい勉強会ではネットワークが疎であり、より「仲の良い」小さいサブコミュニティがある。
  3. 大きい勉強会と小さい勉強会の性質を区切るコミュニティサイズ(≒参加者の数)は、人間が親しくできる限界であるダンバー数かそれ以下だ。

このようなことをATNDスクレイピングして可能な限りTwitterのフォロー/フォロワー関係を取って分析してみたいのですが、修論で忙しいので、Twitterを連携していない人はどうするのとか、TwitterAPI制限などちゃんと考えた上で試してみたいと思います。

というかATNDを運営してるリクルートの中の人とか既にやってそうですね。ネットワーク解析で有名な方もいらっしゃるはずですし。

最近、OSSコミュニティの構成員が自発的に開発に参加していることとかに興味を持っています。勉強会コミュニティでいろいろ教えてもらったりとか、なぜかDJ始めてコミュニティの先輩に教えてもらったりとかしていて、やっぱりいつの時代も人との繋がりって(いろいろ制限があるけど)大事だなあと思うようになってきたので。

 

今回の話とは直接関係ありませんが、WIREDの人がダンバー数に対して変な挑戦をしていて、なかなか面白いのでついでに載せておきます。


「ダンバー数」にFacebookで挑戦 « WIRED.jp