歩いたら休め

なんでこんな模様をしているのですか?

英語学習のために読んだ(読みたい)言語学や比較社会学の本

オタク友達のアメリカ人と同じ言葉を話せるようになりたいというのと、プログラミング・エンジニアリングの学習のためという実益という理由で英語を勉強しています

いろいろやっては辞めて…という感じです。今の所定着したのはElsa Speakくらいかな…。

  • Elsa Speakを毎朝やる(時間を決めるのが有効でした)
  • どうぶつの森(Animal Crossing)を英語でプレイする
  • 英語のニュースを読む
  • ドラマやアニメを見る
  • 言語学の本を読む

ドラマはシリコンバレーを見ています。やっぱりfirst seasonが一番おもしろいです。ただ、最初「お前は俺のウォズニアック」みたいにたまに良いこと言ってたアーリックの末路は悲しくなりました。

↑私も同じことやってみましたが、意外となんとかなります。正直勉強になってる実感はありませんが、動物や道具などの固有名詞は勉強になってるかも。

特に勉強として意識してないですが、言語学の本も興味を持って読んでいます。後付けの理由かもしれませんが、ノンネイティブなのである程度言語の構造を明文化して知る必要があると思ってます。

少し余談ですが、情報系でない分野から転向したためかプログラミングや情報システムのエンジニアリングに対しても同じ感覚を持っていて、不文律なノリを言語化して理解しないとうまくわからない感覚があります。ネイティブなプログラマー(?)はその壁を無意識に越えてるので羨ましく感じています。ただ、そのため別分野の人のプログラミングを教えるのには役立ってるんじゃないかと思ってます。

出典となる本を忘れてしまったが気になったエピソード

  • 中国人は、漢字さえ合っていれば名前の読み方は気にしない人も多い(そもそも国内で読み方がバラバラだから?)

英語世界のことばと文化

特に面白いのが「アメリカ人と日本人のコミュニケーション」という章。というか他の章は専門的&&あまり興味ない内容で読み飛ばしてしまいました。

  • 自己開示
  • 説明する文化-謝る文化
  • 触れる文化-触れない文化
  • 雄弁は金-沈黙は金

などの文化比較があり、追加の本も何冊か紹介されています。以前「ナチュラル・イングリッシュ」という本の「文化的言語慣習」に「これ以上の解説は言語学というより比較社会学に踏み入れることになるので止めておく」という趣旨のことが書かれていて気になっていたのでここから掘っていこうと思います(DJ的発想)。

どうせ機械学習の発展で外国語学習は陳腐化するほうに賭けているのですが、言語による認知フレームによる様式の違いみたいなのはそれで解決できなさそうなので人が学びましょう。

引用元の本で気になる本。

西田(1994, 2002)によると、アメリカ人が相手のことについて知りたいのは、相手の気持ちや考え方、価値観に関する情報である。一方日本人が知りたいことは、相手の年齢、学校や会社など所属しているところ、学年や職位、出身地や現在住んでいる場所などであるという。好みや考え方に関する話は、相手の背景を知った後に開示される。

異文化と人間行動の分析

異文化と人間行動の分析

また、西田(1989)の研究では、ディスカッションで話すチャンスをつかめず発言できなかった留学生に対するアメリカ人学生の反応のうち、6割弱が批判的であり、好意的だったのはわずか1割強という結果が出ている。

実例で見る日米コミュニケーション・ギャップ

実例で見る日米コミュニケーション・ギャップ

この感情は、権力格差の度合いによって説明することができる。権力格差は、ホフステード(1995)による大規模な調査から明らかになった4つの文化の次元のひとつである。調査は53の国や地域で働くIBM社員を対象に行われ、およそ10万人のデータが分析された。

これって「異文化理解力」でも引用されてたやつですよね?注の中に「高く評価されている、ただ30年前の調査なので注意」と書かれています。

参考文献で面白そうなやつ。

かくれた次元

かくれた次元

アメリカ人と日本人

アメリカ人と日本人

  • 作者:今井 康夫
  • 発売日: 1990/04/01
  • メディア: ハードカバー

異文化トレーニング

異文化トレーニング

これ沼だな。その後の「国際化と英語教育」にも気になる本が紹介されています。

マーク・ピーターセン氏の『日本人の英語』『続日本人の英語』『心にとどく英語』には、英語を母語とする人々をいらいらさせるような日本人の英語が丁寧に取り上げられていて、読者はいや応なしにグローバリゼーション下の我が国の英語教育が、相互理解やコミュニケーションに役立つものには必ずしもなっていないということを痛感させられる。

これ、友達の友達と飲み屋に行ったときにやっちゃったことある気がしますw

日本人の英語 (岩波新書)

日本人の英語 (岩波新書)

心にとどく英語 (岩波新書)

心にとどく英語 (岩波新書)

他にこの章で紹介されている本。

英文の読み方 (岩波新書)

英文の読み方 (岩波新書)

プリンシプルのない日本 (新潮文庫)

プリンシプルのない日本 (新潮文庫)

日本語の謎

日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A (新潮選書)

日本語の謎を解く: 最新言語学Q&A (新潮選書)

  • 作者:陽介, 橋本
  • 発売日: 2016/04/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

日本語に関するQ&Aをまとめた本で、ブックガイドとしても使えそうな本。同じ著者の本でこちらも読みました。

あまり英語は関係ありませんが、日本語も改めて考えると説明が難しいものがあります。特に面白いのが「『た』と時間表現の謎」です。

英語を勉強するとわかりますが、英語の小説は過去形ならばずっと過去形を続けます。これはヨーロッパの言語ではほぼ同じです。一方、日本語は過去形といわれる「た」が使われる形(ここからは「タ形」と呼ぶことにします)と、使われない形(基本的な形。ここからは「ル形」とよぶことにします)が交互に出てくることが珍しくありません。時制の使い方がなんだかいい加減に思えてしまいます。特に、小説ではこの傾向が顕著で、タ形でもル形でもどちらでもいいように思われることも少なくありません。これはどのようなルールで用いられているのでしょうか。

結論から先に述べてしまいましょう。日本語の小説で「タ形」と「ル形」が混在しているのは、過去の出来事を振り返って語るのではなく、物語の場面(物語現在)を現在として語っているからです。

この本に詳しく説明されているらしい。

あと「アスペクト」の概念も面白かったです。

あとは過去や現在の概念が無いピダハン語の話も面白いです。

探検言語学

探検言語学

言葉の森から出られない

言葉の森から出られない: 言語学のよろこび

言葉の森から出られない: 言語学のよろこび

言語学者によるエッセイです。最後にブックガイドがあって、自分の興味やレベルに合いそうなのはこちら。

優しい語り口で、甲骨文字からの漢字の変遷、音韻論、意味論、統語論がわかりやすく語られている。

時代順に、各カテゴリー(音韻、意味、文法など)の歴史を詳述している。

日本語全史 (ちくま新書)

日本語全史 (ちくま新書)

日常生活から、馬、魚、パン、ビール、くしゃみ、水、数といったトピックについて、印欧語から幅広く語源、文化的背景、一次資料からも引用があって楽しめる。引用した学術論文も明示されているので、各自が知識を深化できるだろう。